これまで気がつかなかったのですが、仏独共同歴史教科書の裏表紙に、この教科書の特性が書かれてありました。
仏独共同歴史教科書―フランス語版lycéeリセ(高校)2年(文系、経済社会系、理系)初めての試み・同じ内容をフランス語とドイツ語で書かれた共同の教科書である。
・内容が、フランスそしてドイツ16州のカリキュラムに完全に一致する教科書である。
・フランスのlycéeリセ(高校)の生徒と、ドイツのGymnasium第2課程の生徒が、初めて同じ歴史教科書を学ぶことになる。
(仏独の)視点を交差させる教科書・世界の歴史、そしてウイーン会議から1945年のまでの、ヨーロッパの歴史を概観することができる。
・ドイツの歴史について、率直な理解を豊かにする教科書である。
・ドイツおよびヨーロッパの源泉を見つけることができる資料集である。
3年用にも同じ内容が書かれていました。
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1.「第二の」手段
多くの場合歴史地図は、第一の手段(研究された事象についての同時代の資料)ではないが、第二の手段ではある。すなわち歴史家が、事象のあと長い時間をかけて、様々な記録に基づいて作成した総括的な資料である。
カミカゼの攻撃
1945年太平洋戦争において、アメリカ空母ホーネットへの攻撃。軍事力の劣勢の中で、1944年10月から数千名のカミカゼ(神風)特攻隊員が、決死の作戦に志願させられた。
大連合の勝利者は、平和への復帰をどのように展望したか?
デモクラシーの勝利? 戦争の期間中、枢軸国は意見の違いを乗り越え、敵に対して共同戦線をつくりあげることに成功した。ソ連はアメリカの援助を、貸し借りの名目で受け入れた。その見返りとして、スターリンは1943年6月に、コミンテルンを解散した。しかし連合国は、将来の平和の構築については大きく意見を異にした。アングロ-サクソンが、デモクラシーの原理が優勢を占めるのを願うのに対して、スターリンは、ナチズムに対する戦いでソ連が手にした威信を使用して、赤軍が占領する国々における影響力の下におくことを望んだ。