<教師の説明を助ける資料>
有給休暇一人の労働者が私に語った。「夫と子どもたちと一緒に、ブルターニュの実家に行くことができたんです。両親とは、もうずいぶん会っていなかったのです」。
そして作業所の労働者たちは、自分たちの旅行について話した。
別の労働者が大きな声で言った「これも私たちの人民戦線政府のお陰です」。
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<授業1>では、相反する二組の資料(新聞)を使う。ひとつは1936年6月8日を勝利として報じ、もうひとつは有害な結果をもたらすことを強調する。当然、グループの報告に、生徒たちはなかなか満足できない。これらの資料の相反する側面を理解し、新たな説明を模索しなければならない。この社会的獲得物が全会一致でなかったことを生徒に理解させることも必要である。なぜならばそれは、複雑な現実に対応した使用者から勝ち取った特権であるからである。
報告の最初の部分は、有給休暇およびバカンスに絞られる。しかしクラスを前にして生徒が読み上げる答えは、教師が話した内容を繰り返すこともありうる。
生徒たちの解釈生徒たちは、人民戦線に関してどのようなイメージも持ってはいない。そしてそれが存在したことさえ知らない。そのかわり、人民戦線の構成要素のひとつである他のテーマについては関心を抱く。すなわち社会的前進、そしてその一つである有給休暇の獲得である。
状況―問題点 situations-problèmes の授業の第1回目は、「人民戦線」についての授業を取り上げます。ここでは、二つの授業例を紹介しています。
第29章 人民戦線(1936年)
数百万のフランス人が、海に出合った。
主要な概念→社会的闘争
概念の対象→有給休暇、余暇社会