⑤人の権利教育は、価値判断が形成されるプロセスである。
価値判断は、人の権利教育の実践を通してできるようになるが、授業のプロセスも重要であることを考慮に入れなければならない。
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④人の権利の教育は、多くの教科および教科相互の接近に支えられる。
人の権利の教育は、その定義および目的から、多くの教科とともにしか、そして教科間の相互性においてしか存在しない。すべての教師、諸教科および教育活動の全体は、人の権利の教育に寄与する。学校生活そして学校と環境との関係を包摂する全体は、その意義をすべて人の権利の教育に与える。歴史および地理の教師はもちろん、母語やフランス語の教師、そして生物、宗教、体育の教師もそうである。ユネスコの“L’école amie des enfants »「子どもの友としての学校」[ 仮訳] の掲げる項目は、その指標を含む。
③人の権利の教育は、関わりと参加を引出す方法を優先する。
人の権利の教育における最初の試みは、次のような二つの前提条件に基礎づけられている。
―道徳的規範(人の権利の教育は崇高ではあるが、教化と同意義ではない。生徒は「自由」であり、この自由は奨励されなければならないし、尊重されなければならない)。
―他の教育的秩序(授業は、生徒が積極的であるときに理想的におこなわれ、知識の形成に貢献し、能力だけでなく、年齢に応じた個人的経験の習得に専念する)。
②子どもと互いに尊重する関係を前提とする
もし教師と生徒との関係が同じ価値に根ざしていないならば、そして教師が子どもの権利を尊重せず、「例を挙げるだけの授業」をするならば、子どもに尊厳、自由、平等、公正とは何かを教えることはできない。
①人の権利の教育は、批判的意識をもつ態度に基づく。
人の権利の教育においては、教えることのプロセスが重要である。すなわち、人の権利を尊重する態度および行為を、子どもが獲得できるように育成することである。我々が主に挑戦するところのものは、それ自体が人の権利の基本的な価値である、学ぶ者の自由を考慮に入れることによって達成される。人の権利の教育は、教化と正反対のものである。出発点におけるこの心構えは教育的規律にとどまらず、道徳の求めるところである。教師は常に考慮に入れておくべきである。