史的唯物論
マルクスとエンゲルスにとっては、人が生存手段を生産する物的条件が、全ての歴史の基礎を構成する。各時代は、その生産力によって特徴づけられる。すなわち人口、資源、技術的知識、分業といったものが、その時代の生産関係を生みだす。すなわち古代における技術の不十分さは奴隷を説明し、19世紀の産業の発展は大量のプロレタリアの形成を説明する。それゆえ生産手段の所有のあり方は、その社会を究極的に説明する生産関係を理解する上で、もっとも肝要の問題となる。しかしながら人間は意識をもつ。マルクスとエンゲルスは、意識の本質について、世界が観念によって導かれるという考え方を否定した。ブルジョアは、自分が自由の名において行動していると思い込んでいるが、実際にその行動を導くのは、自分の利害である。そこからふたりは、観念そのものは、物質的条件の産物であるという結論を導き出した。
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マルクス・エンゲルス「共産党宣言」―「人類の遺産を資料に歴史を教える」より
1848年2月、ドイツ、イギリス、ベルギー、フランスの労働者からなる共産主義者同盟のマニフェストが、ロンドンに現れた。ドイツの二人の知識人、カール・マルクス(1818年~1883年)とフリードリッヒ・エンゲルス(1820年~1895年)によって作成された共産党宣言は、20世紀にソヴィエト・ロシアの政治的・経済的プログラムに含まれ、以後各国における共産主義の後ろ盾となった。
「人類の遺産を資料に歴史を教える」という中学の教師用の本。1巻は中学1~2年向け、2巻は中学3~4年が対象。
1巻は古代(ギザの大ピラミッド)から16世紀(ナントの勅令)まで。
2巻はレンブラントからベルリンの壁崩壊まで。
B. 自発的な精神 生徒は、芸術、スポーツ、[文化]遺産、社会経済の分野で、個人あるいは集団の計画を理解し、実行し、実現することができる態度を見せなければなりません。
それがどのような性質を持っていたにしても、その計画―つねに学校のは、生徒が参加した意味を大きくします。
自立と自発性 A. 自立 自立は、人の権利に絶対的に不可欠です。すなわち状況を把握したうえで意見を交換し、行動し、選択することを可能にする共通の土台であり、自分自身で判断する能力を高めることです。
自立は、生徒が学校生活、進路決定において、また私的、職業的、社会的生活に適応する条件でもあります。
同時に学校が、生徒の生涯を通じて学ぶ能力を高めることも重要です。
ル・モンド紙3月10日付
約3,000名からなる事故処理班は、事故があった福島原発の現場で、昼夜交替で作業している。彼らは「決死隊」と呼ばれている。なぜならば、25年前のチェルノブイリの原発事故でそうであったように、事故処理を任されているのは彼らだからである。もし事故現場の状況が現在安定しているとしても―原子炉とプールは、絶え間なく冷却されている―、極限状態で作業している労働者にとって、健康への懸念と影響がなくなった訳ではない。
パリでは、原子力に反対して数千人が人間の鎖をつくった ル・モンド紙―AFP、3月9日付
福島の大惨事からほぼ2年が経過した3月9日、パリでは数千人が、原子力によるエネルギーおよび兵器の廃絶を求めて、人間の鎖をつくった。大部分が黄色の蛍光ジャケットを着た参加者は、「フクシマをくり返すな」 « Fukushima, plus jamais ça » を叫びながら、大企業の本社があるデファンス地区から財務省まで、パリの北部に18カ所をポイントをもうけて、長い人間の鎖をつくった。
人間の鎖参加者は、主催者発表で2万人、警察発表で4,000人
日本の集会に合わせて、パリでも脱原発集会が市内数カ所でおこなわれました。オペラ座前の集会は1時半から4時半まで。挨拶、音楽、踊り、詩の朗読のあと、「人間の鎖」でしめくくりました。参加者も予想していたより多く、熱気にあふれた集会でした。人間の鎖も、かなり通行人の関心を引きました。
B. 市民としての生活を準備する ここでの目的は、共和国の基礎を築く原理と主な規則が機能して活性化する民主主義の諸制度についての理解に役立つことです。生徒が、私たちの民主主義の責任ある主人公になることができることでもあります。
A. 社会の中で生きる 幼稚園からの学校の目的は、みんなで良く生きる心構えを生徒にさせることです。
5日午後4時頃、CGTとFOの「緊縮財政政策、変形労働時間制、もう沢山!」のデモに遭遇、デモ隊は、サン・ミシェル大通りからサン・ジェルマン大通りに右折。この間、両大通りは数時間にわたって車両進入禁止。 警官の姿は見あたりません。しかしデモによっては、警官も出動します。以前、熱くなった消防士のデモに、警官が放水していたのを見ましたが(笑)
CE2~CM2(小学校3~5年)における、市民とモラルについての教育 <重点>
市民教育と道徳の教育は、生徒がクラスや学校といった集団によりよく溶け込むことを可能にします。この時期に、生徒の個性や自立が確立するのです。
市民教育と道徳の教育は、生徒が小学校生活における具体的問題について考えさせます。そしてそのことによって、道徳の根拠そのものを明確に理解するようにし向けます。すなわち個人の自由と社会生活の束縛とのあいだの結節点、行いあるいは態度にたいする責任、共有する価値の尊重、礼儀の大切さと他人の尊重といったものです。
市民教育は、歴史や地理と関連しながら、生徒が価値の重要性、[共和制の]基礎となる原文、フランス共和国および欧州連合のシンボル、とくに「人と市民の権利宣言」を認識し、理解できるようにします。
まず最初に市民教育について、小学校低学年→高学年→中学校と見ていきます。
CP(小1)からCE1(小2)までの、市民およびモラルの教育 <重点>
生徒は、礼儀と社会における行為についての規範を学びます。そして少しずつ責任ある行為を身につけ、自立した存在となっていきます。
これからしばらくの間、国民教育省が定める授業計画および運営についての、小学校の父母のためのガイドブックを紹介していきます。このガイドブックは、幼稚園から中学校まであります。
ル・モンド・エコノミー紙 2013年2月18日
Nicolas Baverez 経済学者・歴史学者
論者は、保守系自由貿易主義者。いかにもヨーロッパからの視点です。