1.教師は教育システムの中で、責任を果たす。
A. 教授instruireし、教育éduquerし、育成formerする。
―教師は三つの使命を持つ。[実践的知識の]教授、教育、形成である。従って教師の使命は、教科の内容を教えることにとどまらない。その使命はより広範囲で、他の教師と協力して、生徒が社会において将来の職を見つけるのを助けるために、生徒の教育および育成に貢献する。教師は、委ねられた生徒に、共和国の諸価値とりわけ非宗教性を教え、市民としての能力を発揮する心構えをもたせることに専念する。
―教師は、一定の教育的裁量を有する。しかし教師は基本的な諸原理を尊重することを義務づけられている。その目的は、生徒を前進させ、生徒の困難な点そして平等に扱うことに注意を払い、他の教師とチームを組んで、自己の知識を現実に働かせることである。
B. 教育システムの機能に貢献する
―教育システムの中で主導的に行動するためには、教師は教育の公共サービスとしての組織と機能について知識を持たなければならない。たとえば、学校外の教育機構との連携など。
―教育活動の連続性を保つために、教師は、各課程の間の連関がうまくいくように互いにイニシアティブを発揮する。中学校の教師は、小学校の教師あるいは高校の教師と、高校の教師は、中学校の教師とさらに上級の課程の教師と連携協力する。
―教師は、国民教育省がおこなう試験(バカロレア)および免状の交付に関与しなければならない。
2. 教師は、クラスと教育機関のなかで責任を果たす。
A. クラスの中で責任を果たす。
―教師は、自分の教科について知っておかねばならない。教科の歴史、その使命、他の教科との連関を通して、自分の教科を位置づけることができなくてはならない。自分の教科を教える際、様々な水準があることについて的確な認識をもたねばならない。教えるべき最も重要な知識を明確にし、それに適応した教育実践をおこなうことができなければならない。
―教師は、教授と[ 生徒の] 自己形成の条件を整えることができなければならない。教師は、教育計画と生徒が必要としているものに合致した年間の進捗を組織しなければならない。教師は、授業ごとに達成すべき目標を明確にし、それに適応した教育実践をおこなう。教師は、授業ごとに困難な時が続くことを予測し、必要であれば適切な教育的サポート(とくに情報技術およびコミュニケーション)を利用する。教師は、効果的な[ 生徒にたいする] 評価の方式を採用し、そして評価に託されたものを認識する。
―教師は、クラスで生徒の学習がはかどるように条件を整える責任をもつ。生徒の発言に常に耳を傾けなければならない。生徒を活気づかせ、生徒が責任にたいする感覚を発達させるようにする。教師は、公正さを発揮する。教師は、生徒が知識を身につけるに適した環境をつくることができる。場所の利用法、適切な動作、落ち着いた声など。
B. 教育機関の中で責任を果たす。
―教師は、学校長の権限の下におかれる。教師はクラスや学校の規則をよく認識し、生徒にその[ 規則の] 役割に関心をもたせる。
―教師は、学校業務に熱心である。そのために学校内の教育学および教育[ 実践] のサークルに参加する。
―教師は、調査、進路指導をおこない、学校内の教育サークルの他のメンバーと連携・協力しながら、生徒の[ 社会的・職業的] 同化につとめる。教師は、[ 生徒の] 家族との建設的な対話の場を設け、また定期的に開かれる生徒の親たちの集まりに参加する。
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