右翼のナショナリストであるvan den Bruckは、汎ゲルマン主義に惹かれ、自由主義的民主主義を拒否する「保守の革命」の思想家である。
「自由主義は、自らの体制を正当化するために、合理主義を乱用する。自由主義はなによりもまず、世界中で信奉者を獲得するためにイデオロギー的な宣伝をおこなう。自由主義は政治の世界において、自由という決まり文句をもちいて、人民の、同様に人間の心を魅了する。[・・・] 自由主義は文明を蝕む。自由主義は宗教を破壊する。自由主義は祖国を滅ぼす。合理主義は、思慮深い人間を計算高い人間にする。合理主義は、世界を私利私欲に分解する。合理主義は、ヨーロッパを堕落に導いた。しかしながら世界大戦の結果は、合理主義の崩壊であった。[・・・] 世界大戦は、「人権」des Droits de l'Hommeの大いなる破綻をもたらした。フランス革命は民主主義の名において、労働者の搾取を新たな階級のためにとっておくことで人民を欺いたのだ。啓蒙の世紀に対する闘いは、そのまま自由主義に対する闘いである。[・・・] なぜならば、なにをしようとも孤立した個人が自らの無力さを思い知る時、もし自分の土地で、自分の国で生きたいとおもえば、そこの人々とともに生きなければならないことに気付く時がくるのだから」 Moeller van den Bruck, Le troisième Reich; 1922 (問1)著者はどのような遺産を拒否しているか? (問2)著者は自由主義的民主主義の何を批判しているのか? (問3)個人は何をするべきか?