サン・ポール教会 Eglise Saint-Paul(4区)

1900年当時のサン・ポール教会とサン・タントワーヌ通り
サン・ポール教会は、ルイ13世の治世下の1627年に建てられました。
この教会は、イタリア的な要素と、フランスの伝統的な要素の両方を持ち合わせています。ローマのジェズ教会との関連も指摘されています。教会の交差廊の上の丸天井の窓から光がさすところは、サン・ピエトロ教会を設計したカルロ・マデルノに代表される、少し前のイタリア建築の要素がうかがえます。しかし高さ(丸天井まで55メートル)の比率からすると、むしろフランスのゴチック建築に近いと思われます。

サン・ポール教会の丸天井 ローマのジェズ教会
1792年、フランス革命に敵意を燃やす外国との戦争が激しさを増すなか、反革命容疑者として多数が逮捕、虐殺されました(9月の虐殺)。この教会の中でも、5人の司祭が殺されました。そしてその日、キリスト教に代わる理性の祭式がおこなわれます。1802年に、教皇ピウス7世とナポレオンとの間に政教条約が結ばれ、カトリックの祭礼が復活しました。
サン・ポール教会の堂々とした偉容は、活気にあふれたサン・タントワーヌ通りにあってひときわ威圧感を与えます。
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