これは、Education a la citoyennete (市民としての資格を学ぶ)という教科書で、小学校3年から5年までが対象です。(フランスでは小学校は5年まで)
規則:必要な契約
規則は、生徒、教師、学校で働く他の人びと、そして親が、共に生活するための秩序をつくります。規則がないと、学校はめちゃめちゃになります。
規則は、学校の全員に対して同じように適用されます。すなわち全員の平等を保障します。いくつかの規則は、フランスの全ての学校に共通しています。例えば、学校は6歳から16歳までの全ての子どもに義務づけられており、教師は国民教育省によって決められた教育計画の中にあるものを実行しなければならないという規則です。
安全のための規則
いくつかの規則は、みんなの安全を保障するためのものです。それは教室や中庭や食堂での、生徒の安全を誰が責任をもつかということを決めています。規則は、時間を守り、健康な状態で、予防接種を済ませて、清潔にして学校に来るように義務付けています。それは他の人たちの健康を、危険にさらさないためです。これらの規則は変わることもあります。例えば学年の途中で、もし新しい遊びが危険な場合には、それを禁止することができます。
勉強のための規則
いくつかの規則は、勉強を秩序付けるためのものです。なぜならば、生徒は学ぶために学校に来るからです。例えば、生徒が決められた時刻に登校することを求めています。それは勉強を始めた人たちを邪魔しないためです。
尊重のための規則
いくつかの規則は、尊重することを義務付けています。なぜならば、生徒が学び、教師が教えるためには、尊重することが大切だからです。教師は生徒に対し、傷つけたり屈辱的な言葉を使う権利はありません。生徒も教師を尊重し、お互いに尊重しあわなければなりません。家族も学校、そして学校で働く人びとを尊重し、手本を示さなければなりません。

これは2008年9月の新学期に当たって、学校三者会議で確認された、リモネイ学校の校内規則です。校長、生徒代表、親代表のサインが見えます。
これは教師会議によって作成され、教師と親および生徒の代表で構成する全校三者会議で合意されたものである。
生徒と教師は、月曜、火曜、木曜、金曜に、8時30分から11時30分まで、および13時30分から16時30分までに、学内にとどまること。学校には定刻に登校すること。
学校は相互に尊重しあう場所である。大人も子どもも、お互いに尊重すること。
教師は生徒に、勉強することを期待すること。理解が不十分なときは、その原因を把握するよう心がけること。そして親に知らせ、相談に乗ること。もし必要であれば、教師会議、援助ネットワーク、校医と連絡をとり、適切な方法を決めること。
生徒は、準備すべき所持品に気を配ること。破損した、あるいは失くした本はすべて家族が弁償をすること。
生徒は清潔な状態で登校すること。もしそうでない場合には、教師は厚生福祉課に連絡すること。
危険な物は没収され、子どもに責任を持つ者に返される。
飴、棒つきキャンデー、チューインガムは、学校では禁止される。昼休み中の教室、校庭でも同じである。
学校に生き物を持ち込むことは禁止する。
学校にローラースケート、スケートボードの持ち込みは禁止する。
この校内規則は、県の規則に従い、学校三者会議によって確認された。各生徒は、規則にかなった責任者のサインが入ったコピーを受け取り、持ち帰ること。
(校長、生徒代表、親代表のサイン)
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