訳を始めて約1年が経ちました。二度目の推敲は、自己の実力の不足を痛感する毎日でしたが、同時にこれまでになく内容が把握できたことも事実です。いま痛切に感じることは、二度目の推敲をおこなう前に訳文を掲載したことが、いかに愚かなことだあったかということです。そのことを反省し、またこの場をお借りして、お詫び申し上げます。
途中から英語の訳本(C.Cocks,B.L訳、1847年発行、BIBLIOBAZAAR社)が手に入ったことも、私の理解をおおいに助けました。しかしなにしろ古い判なので、活字がつぶれていて、それを解読するのに時間がかかりましたが(笑)。
桑原ほか他三氏による中公文庫版は、意図的に避けて訳しました。これから、その深い洞察と豊かな表現に満ちた名訳をもう一度味わい、私の拙訳の弱点を再検討したいと思います。
ミシュレの文は、難解です。しかし生き生きとした、まるで歴史に立ち会っているような、力強い表現に触れ、ときどき感動に胸を熱くすることが何度もありました。それがここまで続けることを可能にしたように思います。
9月頃から、第2巻に挑戦しようと思います。掲載にいたるまで推敲を重ね、そのうえで掲載していきたいと思います。最近視力の衰えもあり、第1巻以上に時間がかかると思いますが、よろしくお付き合いいただきたいと思います。
Jeanvaljean
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