
「世界を照らす自由」1886年 Frédéric Auguste Bqrtholdi(1834-1904)作
⇒この像について説明しなさい―自由、服、冠、持っているもの、姿勢など。
⇒この作品の題について説明しなさい。
⇒この像は、大きく複製されて、フランスから他の国に贈られました。その国はどこでしょう?
⇒あなたにとって自由とは何ですか?
⇒人と市民の権利宣言の中で認められている自由は、どんな自由ですか?
そして私は⇒私が行使できる自由を、すべて知ってるだろうか?
これは、Education a la citoyennete (市民としての資格を学ぶ)という教科書で、小学校3年から5年までが対象です。(フランスでは小学校は5年まで)
自由
共和制のスローガンの最初の言葉である自由は、私たちの国の基本的な価値の一つです。自由とは、フランスの国民が自分の生き方を選択するできる保障です。自由は様々な形態をとります。
―フランス人は、例えば、好きなところに好きな人と住む自由、結婚するあるいはしない自由、子供をもつあるいはもたない自由、自分が選んだ仕事をする自由、好きなように旅行できる自由をもっています。
―フランス人は、考える自由をもっています。すなわち自分の意見や信じる宗教をもつことができます。表現する自由ももっています。例えば、自分の考えを語ったり、書いたり、宗教活動を実践したりすることができます。
―フランス人は、国に係わる活動に参加する自由をもっています。例えば、投票したり、団体を作ることもできます。
自由の制限
自由は何でもできるということを意味しているのではありません。自由には、制限があります。不可能であるという意味の制限もあります。特に他人の自由を尊重しなければならないことからくる制限です。何人かの自由を制限することによって、より多くの人たちの自由を守る法律も少なくありません(ドキュメント2-禁煙を参照)。例えば運転手は、他の車が安全に走れるように、道路交通法を守ります。誰にも、夜中に音を立てる自由はありません。
自由は、責任を含みます。人がひとりで何かを決めたとき、その人には自分ひとりでその選択に責任をもちます。例えば誰にもペットを飼う権利がありますが、同時にペットの世話をする責任をもつことになるのです。
危機にある自由
自由は、常にフランスに存在した訳ではありません。昔フランス人の一部の人は、奴隷でした。他の誰かがこの人たちを所有し、売ることも、殴ることも、殺すことさえできました。そして第二次大戦中(1939年-1945年)は、ユダヤ人は自由に行き来する自由もなく、多くの場所が、ユダヤ人が立ち入ることを禁止していました。
民主主義と同じように、自由は基本的な価値ですが、それは永続的に与えられたものではありません。何世紀にもわたって人々は、時には自分の命と引き替えに、自由を守るために闘いました。例えば、第二次世界大戦中のレジスタンスのように。今日でも各々は、あらゆる状況の下で、あらゆる自由を尊重しながら、自由を監視し守り続けて行かなくてはなりません。
討論の柱―ある人たちの自由は、他の人たちの自由が始まるところで止まる。

自由の制限
⇒この掲示板は、何を表していますか?
⇒何についての、自由の制限ですか?
⇒公共の場所(道路、浜辺など)で、叫んだり騒いだりする権利はありますか?理由は?

「民衆を導く自由」1831年、ウージェーヌ・ドラクロワ
⇒この絵と、その絵を支配する雰囲気について述べなさい。
⇒この絵の題から、この絵が表現していることを説明しなさい。
⇒この絵の中に、どんなフランス共和制のシンボルが見いだせますか?
⇒過去において、フランス人は常に自由でしたか?
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