福島原発に関する記事を、「しんぶん赤旗」の東北版で見つけましたので、紹介します。
(しんぶん赤旗 2005年5月13日付)
福島原発、地震大丈夫か<上>原発問題住民運動全国連絡センター代表委員 伊東達也
マダニチュード7クラスの地震がおきる可能性の高い宮城県東部・福島県東部。この地で多くの原発が稼働する福島原発の地震・津波対策は大丈夫なのか。原発問題住民運動全国連絡センター代表委員の伊東達也さん(いわき市)に検証してもらいました。
津波に対応できない 土木学会(社団法人)は2002年2月に「原子力発電所の津波評価技術」をまとめました。これに照らし合わせると、福島原発の場合、現状のままでは津波によって発生が想定される引き潮と高潮に対応できないことが明らかになっています。
冷却用の海水が引き潮時とれぬ 福島県の原発は、冷却のために海水を使っています。「原子力の津波評価技術」では、想定される最大の引き潮の時に、8基の原発で合計62台ものポンプが放水できなくなってしまいます。このなかには、地震で原子炉が停止したとしても長時間にわたって原子炉内の放射性物質が熱を発生するため、これを冷却し続ける「残量熱除去系海水ポンプ」も含まれています。海水ポンプが機能しなければ、大事故につながります。
ところが東電は「原子炉圧力抑制室に貯水しているので、津波で海水が取水できなくても大丈夫」と言っています。圧力抑制室の貯水を使うということは、原子炉の冷却財喪失事故状態(最悪の場合、空だきから過酷事故にいたる)そのものになっていることを意味しています。最悪の事故を未然に防止するよう、抜本的な対策を取らなければ、運転を中止すべき問題です。
取水ポンプが最大高潮で水没 津波では、高潮への対応も重大問題です。「原子力の津波評価技術」では、想定される最大高潮の時に、第二原発の4基の取水ポンプがすべて水没してしまいます。
ところが東電は、第二原発と異なって「水密性を有する建屋内」に設置されているから大丈夫として、今日まで何の手も打っていません。しかも建屋の見学に対しては、テロ対策を口実に拒否しています。
その一方で、第一原発では、6号機の取水ポンプが20センチ水没することが明らかになったので、2002年の定期点検の時に、ひそかに20センチかさ上げ工事をしています。
スマトラ島沖地震で発生した高波は、地形を変えてしまうほどの大量の土砂を海岸線に運びました。福島原発の取水口や排水口が土砂でふさがれる危険性もあります。これらの対策が立てられていません。(続く)
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