
必要とされる連帯

リヨン近くのVaulx-en-Velin、 2007年

この写真について説明しなさい。

この婦人が貧困の中で生きているということが、何によってわかりますか?

フランスには、他にどのような形での貧困がありますか?

何が、人々を貧困の状態におくのですか?

この人たちに援助の手を差し伸べるためには、どんなことができますか?
そして私は?

私のまわりで、悲惨な状態にある人はいないか、注意を払っているだろうか?
これは、Education a la citoyennete (市民としての資格を学ぶ)という教科書で、小学校3年~4年までが対象です。
必要とされる連帯
フランスでは他の国と同じように貧困が増大し、もっとも裕福な人ともっとも貧しい人の貧富の差が大きくなりました。これは「二重構造」の社会とよばれ、最近話題になっています。
貧困には、いろいろな形が存在します。ある人たちは、仕事も住むところもありません。SDF(住所不定)、あるいは「ホームレス」とよばれる人たちです。彼らは道路で眠り、食べるために乞食をします。そのほか多くの人たちが、道路では生活しませんが、厳しい条件のなかで生き延びています。この人たちは、十分な収入がなく、おなかいっぱい食べることも、冬に暖房をつけることも確かではないのです。そして狭く、しばしば不衛生な住居の中で暮らしています。フランスでは4百万人を超える人々が、貧困の中で暮らしています。その中には、労働資格がない多くの移民、子どもをもつ多くの独身女性、職業訓練を受けてないか、最初の仕事が見つからない多くの若者が含まれます。
連帯の行動
国家と自治体は、連帯の行動を組織します。国家は収入がない人に、社会復帰最低所得保障RMI*1 を給付します。自治体は、お金あるいは食料を配り、住居を見つけるのを援助するなどします。
心のレストラン、赤十字、あるいはATD Quart-monde[すべての困窮への支援-訳注]のような慈善団体が、連帯の行動を組織します。すなわちホームレスの人たちを向かい入れ、無料の医療行為をおこない、暖かい食事を提供します。
これらの団体は、ボランティアが活動のために割く時間と、私たちの一人ひとりの寄付によって機能しています。連帯は、もっとも貧しい人々に対してだけ表されるのではありません。援助を必要としているすべての人たちに対しても表されるのです。たとえば毎年、テレトンという長時間番組は、病気についての研究に資金援助をし、病人を治療するための資金を集めます。「黄色い硬貨」という活動は、入院している病気の子どもの生活を改善しています。
*1 25歳以上65歳未満のフランス人で、生活が苦しく、かつ就職活動をおこなっているものに対して支給されます。ただし仕事が見つかると減額。1988年ミッテラン政権のときに創設されました。2009年より、就業連帯所得保障RSAがそれに替って施行されました。給与が貧困基準の880ユーロ以下であれば減額されません。
討論の柱―連帯の活動に参加するには、子どもは幼すぎるだろうか?
連帯の活動―社会復帰最低所得保障
年齢、身体的もしくは精神的状態、経済的および雇用の条件といった理由によって、労働不能である者はすべて、生存に必要な資金を共同体から得る権利を有す。この社会復帰最低所得保障は、貧困にたいする闘いの対策の要素の一つを形成し、あらゆる形態の排除、とりわけ教育、雇用、職業訓練、健康および居住からの排除を解消することを目的とする。
1988年12月1日施行の法律からの抜粋

社会復帰最低所得保障とは何ですか?

誰のためにあるのですか?

それは、何によって連帯を表していますか?

連帯の活動―慈善団体
「心のレストラン」によって配られる食事

1985年から、コルーシュによって設立された慈善団体が、貧しい人々に食べ物を配っている。

この写真について述べなさい?

あなたは、この食料を買うお金はどこから来ていると思いますか?

連帯を実行している他の団体を挙げ、どんなことをしているか説明しなさい?
そして私は?

私は、どんな連帯の活動をしているのだろうか?
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今日のハイライトは、なんと言ってもこれ!
●oowakitomosan
2011.04.26 21:50
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