これは、Education a la citoyennete (市民としての資格を学ぶ)という、小学校3年から5年用の市民教育の教科書です。
宣言
1948年、パリに集まった58か国の代表は、全ての人間にとって基本的な諸権利を認める条文を、厳粛に宣言しました。これが世界人権宣言です。この宣言は多くを、1789年のフランス革命の最中になされた、人と市民の権利宣言を模範としています。
人権
世界人権宣言は、全ての人間にとっての自由、全ての人間における平等を言明しています。したがって宣言は、投票によって全ての人間が、自分の国の運命に関わることを可能にする民主主義を力づけています。
世界人権宣言は、人類に共通な目標を与えます。すなわち兄弟愛のなかで生きること、従って全ての子どもが学校へ行くことができ、すべての人間が満足できる生活水準をもつことです。
人権の尊重
多くの国では、宣言に参加したにもかかわらず人権を尊重しないことが起こっています。ある人々は、その出身や思想を理由に投獄され、虐待され、処刑されています。女性は、低い存在として扱われています。
いろいろな団体が、人権にたいする侵害を批判するために設立されました。これらの団体はいろんな証言を集めて、国が自らの誓いを守るよう圧力をかけます。
討論の柱―学校の中で、人権を尊重するように気を配るためには、どうしたらよいのだろうか?

人権
第1条 すべての人間は、生まれながらにして自由で平等であり、互いに友愛の精神をもって行動しなければならない。
第2条 ここに宣言された権利と自由は、人種、皮膚の色、性、言語、宗教、意見、出自、財産、あるいは他のすべての条件の区別なく、すべての人間が有する。
第3条 すべての個人は、生存、自由、身体の安全における権利をもつ。
第4条 何人も、奴隷状態におかれることはない。
第5条 何人も、過酷な扱いをうけることはない。
第7条 すべての人間は、法の前で平等である。
第9条 何人も、不当に逮捕されることはない。
第12条 何人も、自らの名誉と社会的信用を傷つけられることはない。
第13条 全ての人間は、自由に往来する権利を有する。
第16条 男女は、人種、国籍あるいは宗教に関する、いかなる制約もなしに結婚する権利を有する。
第18条 全ての人間は、思想、良心、宗教の自由において権利を有する。
第19条 全ての個人は、意見および表現の自由において権利を有する。
第20条 すべての人間は、平和的な集会および結社の自由において、権利を有する。
第21条 人民の意思は、権力の基礎である。この意思は、普通選挙における秘密投票によって表されなければならない。
第25条 全ての人間は、自己および家族の健康と快適さを保障するに足る生活水準を保つ権利を有する。
第26条 全ての人間は、教育を受ける権利を有する。基礎的な教育は、無償かつ義務としなければならない。
第29条 個人は、共同体に対し義務を負う。
1948年の国連における世界人権宣言から

世界人権宣言について、あなた自身の言葉で説明しなさい。そして各条項について、例を挙げながら説明しなさい。

1789年の人と市民の人権宣言を模範とした三つの条文を、世界人権宣言の中から見つけなさい。

次のことを調べなさい。世界には、いくつの国がありますか?世界人権宣言に調印したのは何カ国ですか?
そして私は

私が、他人の自由を尊重しないことがあるだろうか?全ての人との平等を尊重しないことがあるだろうか?

人権の尊重―侵害

シベリアの囚人収容所、ロシア、1989年

この写真であなたが見たことを述べなさい。

世界人権宣言のどの条項が守られていませんか?

国家が世界人権宣言を守らない、その他の手段を挙げなさい。
そして私は

私が、誰かに対して尊重しない行動をとることがあるだろうか?

人権の尊重―行動の結集

ポスター 「もしあなたがここにあるものを1個持っていれば、それでひとりの人間を自由にすることができます」アムネスティ・インターナショナル

このポスターについて―写真、文―述べなさい。

このポスターをつくったのは誰ですか?

このポスターのメッセージについて説明しなさい。この団体は、人権の侵害に対する闘いどのように提案していますか?

人権を尊重しないことに対して闘っている、他の団体を知っていますか?
そして私は

クラスメイトの一人が、他の子どもの権利を尊重しないのを目にしたとき、私はどうするだろうか?
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