
「フランスは、例外的な国である」クロード・ルリエーヴル
教育史家のクロード・ルリエーヴルは、「被告席に立つ教育政策」の著者である。
どのようにして、宿題を与えるようになったのですか?
クロード・ルリエーヴル―むかしは初等教育において、監督と教育を兼ねたような自習がありました。たいてい教師がおこなっていました。しかし少しずつ教師が教室から遠ざかっていきました。そしてこの自習もおこなわれなくなりました。
いつから家での勉強に異議が唱えられたのですか?
―1990年代からです。生徒たちがあまりにも長い時間を教室で過ごすのを記録した、バイオリズム学者の研究が、世論の反響を呼び始めてからです。宿題はまず、学校生活におけるリズムの問題を提起しました。フランスは例外的で、世界でももっとも勉強時間の長い国のひとつです。すでに6時間の授業含む学校生活の後に宿題をやるのですから。
生徒たちに、どんな弊害をもたらすのですか?
―親は、宿題を一緒にやることに向いていないのです。良い結果を生みだすためには集中力が求められますし、それは専門家によってしかできないことです。それはまた不平等の考えです。なぜなら、その資格をもつ親もいますし、もたない親もいます。また民間の組織に頼る親もいます。
それでは、生徒にとって良いこととは?
―それはただ一つ、親たちがつながりをもつことです。いってみれば、親たちにもっと学校生活に関心をもつようにしむけることです。それはほんの入り口にすぎませんが。
あなたは、宿題の教育的効果については異議をはさまないが、それは学校でやるべきだと・・・
―宿題で肝心なことは、学校の時間の枠内でおこなわれるべきだということです。しかし授業時間をもっと短くした上での話しです。それは生徒たちを指導する上で多少とも専門的な人たちによっておこなわれなければなりません。学校の教師や団体であっても良いと思います。確かなことは、親が最前線に立つべきではないということです。
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