1940年6月18日の呼びかけ1940年6月6日に陸軍次官に就いたシャルル・ド・ゴールは、6月17日にロンドンに着いた。翌日イギリスのラジオ局(BBC)から放送された彼の呼びかけは、「自由フランス」誕生を表明するものとなった。
永年軍隊を率いてきた軍人たちが、政府を組織した。我が軍が敗北したと主張するこの政府は、戦闘を止めるために敵と折衝に入った。たしかに我々は、敵の機動部隊、陸軍、空軍に呑み込まれたし、今もそうである。
我々を後退させたのは、ドイツ軍の物量ではない。それ以上のものだ。それは戦車[の威力]であり、飛行機であり、戦術である。
しかし、道は閉ざされたのか?希望は消え去ったのか?敗戦は決定的なものなのか?否である!私を信じて欲しい。私は事態を正確に把握している者として、道理をもってあなた方に話しているのだ。そしてフランスは何も失っていないと言いたいのだ。我々が打ち負かされた同じ方法で、今度は我々が、いつの日か勝利を呼び寄せるのだ。
なぜならば、フランスは孤立してはいない!孤立してはいない!孤立してはいないのだ!
フランスの後ろには、大帝国が控えている。フランスは、海を征し、今なお戦いを続けているイギリス帝国と結束することができるのだ。イギリスが今やっているように、アメリカ合衆国の、無尽の工業を利用することができるのだ。
この戦争は、我が国の不幸な領土に限られたものではない。この戦争は、フランスの戦闘をもって終わるのではない。この戦争は、世界的な戦争なのだ。我々はいま、機械化された敵の戦力に電撃されたが、いつかそれを上回る機械化された戦力で打ち破ることができるのだ。世界の運命は、まさにそこにある。
わたし、ド・ゴール将軍は、いまロンドンにいる。私は、いまイギリスにいる、あるいはこれからイギリスに来るであろう、そして武器のあるなしにかかわらず、フランスの士官および兵士に対して呼びかける。私は、いまイギリスにいる、あるいはこれからイギリスに来るであろう兵器産業の技術者および熟練労働者に対して呼びかける。私に連絡を取るように。
いずれにしてもフランスの抵抗の炎は消えてはならないし、また消えないであろう。
占領され、分断されたフランス
■占領地区
■南の「自由」南地区1942年11月まで
―境界線
ダビデの星(三カ所) 強制収容されるユダヤ人用の通過収容所
◇ドイツに併合されたアルザスにある強制収容所
□政治犯、1940年以降は、外国籍をもつユダヤ人も収容。
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