告発の主な条項１．綿密かつ謀議による計画
２．平和に対する罪
すなわち侵略戦争もしくは、国際的な条約、保障、協定に違反した戦争の計画、準備、開始あるいは続行。
３．戦争の罪
すなわち戦争に関する法規および慣例の違反。この違反は、[…]占領地域の民間人の殺害、虐待、強制労働あるいはその他のあらゆる目的のためにする強制収容、捕虜もしくは海上における人びとの殺害あるいは虐待、人質の処刑、公共もしくは私有の財産の略奪、村落および都市の根拠なき破壊、あるいは軍事的要請と正当化できない蹂躙を含む。
４．人道に対する罪
すなわち戦前もしくは戦争中に、民間人に対しておこなわれた殺害、絶滅、奴隷化、強制収容その他すべての非人道的な行為、あるいは政治的、人種的、宗教的理由による迫害[…]。以上に規定した犯罪のどれかを犯す目的で、綿密かつ謀議による計画の準備あるいは実行に加わった首謀者、企画者、煽動者あるいは加担した者は、この計画を実行する上でなされた行為については、それが何人であるかを問わず、すべて行為について責任を負う。
国際軍事裁判条例第6条a-c項
弁護側の論拠開廷前の1945年11月19日、被告の弁護に関する申請書が提出された。
弁護側は、この法廷がもつ、近代刑法において認められている原理のすべてに違反する特殊性に言及せざるを得ない。すなわち判事の指名が、今大戦の参戦国の一部に限られているということである。この一部の国が、使命のすべてを果たすことになる。すなわち、この司法組織と刑法の規範の創案者であり、告訴人であり、判事であるということである。言うまでもなく、今までこのような事態が起こることはあり得なかったのである。それは、国際的な裁判・調停機関の設立の擁護者としてアメリカ合衆国が、判事席には係争当事者から中立の立場の代表者が座ることを絶えず要求してきたことを見れば、いっそう明らかである。[...]
裁判の公開論述1945年10月18日、起訴状がベルリンの裁判所に提出された。そしてこの起訴状のドイツ語の写しが、各被告に手渡された。公判の30日以上前に被告が手にすることになる。
各被告は、弁護士によって紹介されました。ほとんどの場合、弁護士は被告本人が指名する。被告が弁護士を見つけることができない場合は、法廷が被告にふさわしい弁護人を見つけることを引き受けることになります。検察官が依拠する膨大な資料を弁護士が自由に利用でき、被告が公正な弁護を獲得できるようにするための措置を検事局がとったことが法廷に知らされたことは、極めて満足すべきことであります。今開かれている法廷は、国際正義の歴史のなかで画期的なものです。そして世界中に散らばる何百万という人にとっては、きわめて重要なことなのです。それが、出席者の各人が、何の怖れもなく党派心もなく、権利と正義によって讃えられた原理に従って、義務を果たすという厳粛な責任をもつ理由なのです。
アメリカのジャクソン主席検事の、公判初日の弁論、1945年11月20日
＜学習の足跡＞
１．この裁判において、連合国が追求した主な告発と目的を要約しなさい。（資料
）
２．被告に対しての批判は、どのように正当化されましたか？（資料
および
）
３．写真を参考にしながら、ニュールンベルグ裁判における様々な出席者を観察し、この裁判の状況を特徴づけなさい。（その１の写真）
４．ニュールンベルグ市は裁判所にプレートを設置し、その記述をあなたに任せました。ニュールンベルグ裁判がこの地でおこなわれる重要性と、この裁判の歴史的におよぼす影響について、観光客に情報を与える文を作成しなさい。（資料
、
、
および写真）
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