イル・サンジェルマンの散歩道

今日、状況は変わりました。しかしながらショアの歴史についての研究と、この歴史を若い世代に伝えていくことは、絶えず続けていかなければなりません。ですから、ショアの記憶を共有し、維持し、その苦しみを感じなければならないのです。[…] ショアは私たち全ての遺産です。私は、ショアの記憶が良識のひとつの構成要素になるのではなく、人間の尊厳そして基礎的価値にたいする敬意を永遠にかき立てるという、強い願望を抱いています。

2003年9月8日におこなわれた、アムステルダム大学のホロコーストおよびジェノサイド研究センターの除幕式での、シモーニュ・ヴェイユ演説。

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無関心から悔悟へ―カトリック教会とショア

この1,000年の終わりにカトリック教会は、教会の息子や娘たちがこの数世紀の間に犯した過ちに対して深い苦しみを表したいと思います。懺悔（teshuva）の行為のことです。なぜならば私たちは、教会の構成員であるかぎり、すべての息子たちの功績とともに過ちも共有するのです。教会は、第二次世界大戦の間ユダヤの人びとが被った絶滅、つまりショアの経験を、深い敬意と大きな同情をもって注視します。[…]私たちは、ユダヤの人びとが今世紀に堪え忍んだ悲劇に対する私たちの心の痛みが、ユダヤの人びととの新しい関係に導くように祈ります。[…]

最後に我々は、善意のすべての男女が、ショアの意味を深く考察するように促します。墓の下にいる犠牲者そして生存者の存在が、自分たちが被ったことについての悲痛な証言を通して、全人類の関心を呼び起こすほどの大きな声になっていったのです。

私たちは記憶にとどめる―ショアについての考察、Edward Idris Cassidy枢機卿が主宰する、ユダヤ主義との宗教的関係のための委員会が1998年3月16日に作成した記録

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行動するために記憶する―国連でのコフィ・アナンの演説

60年前のちょうど同じ日に、アウシュヴィッツの強制収容所が開放されました。[…]

世界がこれらの収容所の中でおこなわれた蛮行の全てを知るまでには、いくつもの段階を経ることが必要でした。我々の国連が設立された時、サンフランシスコに集まった代表たちは、収容所で発見された死体のことを念頭に置いていたのです。国連は、自らがナチズムが代表する絶対悪、そしてホロコーストという残虐行為が、ナチズムの目的を仕上げることに貢献したことへの反発から設立されたことを、決して忘れてはならないのです。私たちは、反ユダヤ主義の復活を阻み、その新たな兆候に対して闘う心構えを維持するために、最大限の警戒心をもたなければなりません。[…]

しかし言葉を実行に移すことは、非常に難しい。ホロコースト以降、世界は一度ならず歴史に汚点を残しました。すなわちゼノサイドを未然に防ぐことも、止めさせることもできないことを示しました。カンボジアで、ルアンダで、あるいは旧ユーゴスラヴィアでそうであったように。[…]

私たちは、世界が見捨てた過去の残虐行為の犠牲者を心に刻むだけのために、ここに集まったのではありません。今日あるいは明日、このような残虐行為の犠牲者になりうる可能性の全てについて考えるために、彼らの目を真っ直ぐ見て、次のように言うために集まっているのです。「あなたたち、少なくとも私たちはあなた達を見捨てることはしません」と。

ナチスの強制収容所開放の60周年を記念して開かれた臨時国連総会でのコフィ・アナン国連事務総長の演説、2005年1月24日、ニューヨーク

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アメリカの大衆文化におけるショア

Maus d'Art Spiegelmanの漫画は、アウシュヴィッツの生存者である漫画家の父親の証言をもとに描かれた。ユダヤ人たちは鼠、ナチスは猫で表現された。この作品は、1992年のピューリッツァー賞を獲得する。

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＜学習の足跡＞

１．アメリカの世論におけるホロコーストの記憶の重要性を、どのように説明しますか？

２．第二次世界大戦の終わりからユダヤ人の大量虐殺の想起に直面した意見の変遷はどのようなものであったでしょうか？

３．カトリック教会はなぜ、ユダヤの人びとに対して懺悔をしなければならないと考えたのでしょうか？

４．大量虐殺の犠牲者にたいし敬意を示す式典に、人びとはどのような意味を与えようとしましたか？

５．あなたは、ショアの「教訓」を消滅させることができると思いますか？