イル・サンジェルマンの散歩道

私たちが食べるものは、同じではありません。

ある人にとって美味しい料理は、他の人にとっては、触りたくもない料理です。ましてや食べることなど！

そして他の人には食べることを禁じられている料理もあります。



私たちは数千の宗教、そのなかでもとくに９つの宗教を信じています。

多くの人は一つの神を信じ、数百万の人はいくつかのかにを信じています。そして他の数百万の人は何も信じていません。



私たちの大部分は、生きるために働かなくてはなりません。しかしあなたは、どのくらいの数の職業があるか想像したことはないでしょう。

大部分の人はきつい仕事についていますが、他の人は楽な仕事についています。そして働きたくても仕事が見つからない多くの人がいます！

私たちの中には金持ちの人もいますが、大部分はそうではありません。そして非常に貧しい人がたくさんいます。



ほとんどすべての人が、話すことができます。地球上には、小集団の中で話される数え切れないほどの方言を除くと、およそ２００の主な言語があります。

そして聾唖者は、手話を使って声を出すことなく会話できます。



すべての人が読んだり書いたりできるまでには、まだほど遠い状況です。他方では、読み書きする手段は１００近くあるのです。


ごく少数の限られた人たちが、大きな権力をもっています。私たちの大部分は、わずかしかもっていません。

私たちは奇妙な制度を作り出しました。階級、階層、身分などです。

同じ地球上で生き、同じ空気を吸い、同じ太陽に温められているにもかかわらずに。

そして最後は、私たちはみな死ぬのです。



私たちの中の何人かは、長く人びとの記憶の中に残ります。数え切れないほどの形で。


７０億人の人類・・・若者、老人、病人、健康な人、幸福な人、不幸な人、感じの良い人あるいは悪い人、力が強い人あるいは弱い人。

　　　　　　　　　　　人類はいたるところにいます。
　　　　　　　　　　　しかしすべて違います。

変わっている。自分と似てないといって他の人を憎むところまでする人がいます。自分と違っているという理由で。その人たちは、自分も他の人から見ると違っているということを忘れているのです。



しかしもしすべての人が似ていて、もしすべての人が同じように考え、同じようなものを食べ、同じような服を着て、同じように行動する世界を想像してみてください。なんという陰気な世界でしょう！


誰も、誰にも似ていない世界の方が、より良いとは思いませんか？