
物語の転回
二つの局面 拒絶されるよそ者と歓迎されるよそ者
次の二コマを比較する

「クスン!」「それに歩けるのかな?あいつ・・・」

「おれたちは、ちょっとペリカンに厳しくあたったかな・・・」
「あいつは、そのことを悪く思ってはいないよ。寛容の手本のようなものじゃ!」
「なんという気品だ!彼は素晴らしい!・・・」

「クション!」「無理だ!!」


「わーい!」


夕方になると、みんなぐったり。
「こんな大食いは見たことがない!」
「めまいがしてきたよ!」
「もう限界だ・・・休ませてもらうよ」。


「なんてこった!」「ほんとうに君なの?」「どうしてここへ?」
「そうだよ、おいらさ。君たちの役に立ちたくてね!」
「ありがとう、ほんとうに、たすかったよ!」
「(あんなことの後で)なんだか気恥ずかしいな!・・・」
「君たちにはお世話になったからね、その恩を返せて嬉しいよ」。
この比較は、前半と後半の変化の要因を明らかにします。
質問―この変化の要因は何だったでしょうか?(ヤカリのねばり強さがペリカンに健康と、もしかしたら生命と、しかしなによりも他の動物からの尊敬を勝ち取った)

よそ者の名前
物語の登場人物の大部分は名前をもっています。ペリカンはもっていません。どのように呼ばれていたか、確認しましょう。どのように呼んだかに基づいて、登場人物を分類してみましょう(「これ」、「ペリカン」、「よそ者」など)。呼び方の変化(「よそ者」から「鳥」へ)は、態度の変化をあらわします。名前をつけない、名前を否定することは、その人物のアイデンティティを拒否し、ほとんど人間としてみないことです。

語彙の学習
よそ者étrangerに近い、あるいは関係する言葉の星座をつります。immigé[移民]、nation[国民、国]、 autrui [他人]、race [人種]、racisme [人種差別]、rejet [拒否]、haine[憎悪]、
aide[援助]、entraide [助け合い]、solidarité [連帯]、fratanité [友愛]、amitié [友情] coopération [協力] など(この構造化・体系化の授業では、これまで使用した語彙に限定する)。

読書にそって
言うまでもないことですが、生徒の質問や驚きにそなえて、絵本に出てくる北アメリカの動物相について調べておくことが必要です。たとえば、ビーバーは偉大な建築家であり、川の流れの調節者であるとか、ペリカンの食餌やくちばしの特徴とか、熊、かわうそ等について。

生活様式
スー族の住まい、衣服、生活様式について、生徒の関心を寄せるでしょう。この絵本は、歴史的資料に忠実ですか?ついでに、北アメリカの植民やインデアンの虐殺についても資料を集めましょう。
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