人の権利の構造的原理―普遍性、不可分性、非譲渡性、実効性

普遍性
万人に適用され、万人によって承認された権利であるという原理。全ての人間は、世界のどこにいても、地理的位置、文化、宗教とは関わりなく、人の権利を行使することができる原理。この原理によって、人の権利は全ての国家によって適用されなければならない。しかしながら権利の普遍性は、すべての個人が同じやり方で権利を行使するという意味ではない。

不可分性
人の権利は、分割することができないひとつのものであるという原理。それが市民的、政治的、文化的、経済的のいずれかであっても、人の権利は各個人の尊厳の一部をなす。したがってそれは、階層化することも、分離することもできない。何人も、いくつかの権利が他の権利より重要であるか、またはより優先的であるかを決めることはできない。ある権利を選択し、他の権利を放棄することはできない。等級をつけることはできない。

非譲渡性
人の権利は譲渡できないものとして人格に備わったものであり、自分の意思でその権利を譲ることはできないという原理。何人も、誰かからその権利を奪うことができない。人の権利は、与えたり奪ったりする特権ではない。

実効性
受け手により監視され適用される規範が、実効力をもつこと。したがって実効性は、権利とその実現の間の乖離を測定する。
実効性は次のものを含む

人の権利を尊重し、適用し、擁護し、奨励する、国家の能力(制度、公務員)

人の権利を自分のものとし、知識をもち、要求し、他人の権利を尊重する女と男[市民]の能力
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