②子どもと互いに尊重する関係を前提とする
もし教師と生徒との関係が同じ価値に根ざしていないならば、そして教師が子どもの権利を尊重せず、「例を挙げるだけの授業」をするならば、子どもに尊厳、自由、平等、公正とは何かを教えることはできない。
教師は、
―子どもが自分たちの権利についての知識をもっているのか、それらの権利が人の権利を構成しているという意識があるのか、権利と義務との相互性において他人の権利を尊重しているのかを注意深く観察しなければならず、
―教育方法を通じて、また教育活動の全体のなかで、子どもの権利を尊重しなければならず、
―あらゆる形態の虐待、子どもの尊厳、ならびに肉体的および精神的な保全に対する侵害から、子どもを守らなければならない。
<教師の態度>
―子どもを、あるがままに受け入れる。
<子どもに対する効果>
―子どもは、自分が他の人と同様にただ一つの存在であり、長所、能力、限界をもち、限界は人としての価値を少しも減じることはないことを意識する。
<教師の態度>
―子どもを励ますのは、成績を良くすることであり、完璧な成績をとることではない。
<子どもに対する効果>
―子どもはねばり強さ、そして新たな経験をつむことを学ぶ。
<教師の態度>
―成功を拠り所としながら、あらたに試みることも奨励する。
<子どもに対する効果>
―子どもはねばり強さ、そして新たな経験をつむことを学ぶ。
―子どもは、責任の意味を体得する。
<教師の態度>
―子どもに、考え、選択し、計画を実行に移し、集団で作業し、必要なときは助けを借りる機会を与える。
<子どもに対する効果>
―子どもは、自分に対して(自己評価)、他人に対して(他人の尊重)、積極的な態度を発達させる。
人の権利の教育に取り組む教師は、人の権利の価値を受け入れ、自らの日常の中で、また生徒との関係において、これらの価値に基礎を置いた態度を示し、行動すべきである。
教師は学習を助ける役割以上に、人の権利を尊重する大人として、子どもの肉体および精神を害するあらゆることに注意を向ける責任をもつ。すなわち教師は、
―いくつかの状況の中での子どもの苦しみ(いじめ、性的虐待)を発見し、自らの職権の範囲内において対応する。
―子どもを取り巻く人びとの中に、人権を尊重する文化を推進することに寄与する。
スポンサーサイト
trackback URL:http://billancourt.blog50.fc2.com/tb.php/914-7e4c0de2